産後の生理不順はよくあること?原因と再開時期について
「産後の生理がこない。」「周期が安定しなく不安定。」など産後の生理不順にお悩みの方は多いのではないでしょうか?
産後の生理不順は人によってさまざまです。ここでは、産後の生理不順の原因と再開時期などについてまとめています。自分自身の体に起こっていることをチェックしていきましょう。
助産師が監修
BELTA専属 助産師
立谷 紗耶華
(たちや さやか)
産後の生理不順の主な原因
母乳分泌を促進する「プロラクチン」による無排卵月経
無排卵月経とは、生理があるものの、排卵が行われていないことです。「生理が来たと思ったら、次の周期からこなくなった」「月に2回生理がきた」などが当てはまる可能性があります。
無排卵月経になる原因として、母乳の分泌を促進する「プロラクチン」というホルモンの影響があります。
このプロラクチンは排卵を抑制する作用を持っており、母乳育児を続けている人であれば、排卵がない状態が続き、生理周期が乱れることがあります。長い人では、1年ほど無排卵になる人もいます。
排卵の有無は、基礎体温をチェックすることでわかります。しっかりと低温期、高温期に分かれていれば、排卵をしているといえます。
育児ストレスによるホルモンバランスの乱れ
ストレスによるホルモンバランスの乱れも生理不順を引き起こす原因の一つです。
産後は体が元の状態に戻る前に、育児や家事がスタートします。一日中赤ちゃんのお世話をしなければならず、夜は夜泣きで十分な睡眠時間が取れないなど、思うように休息が取れない日々が続きます。
その結果、知らぬ間にストレスが溜めこんでしまい、ホルモンバランスを乱してしまう可能性があります。
栄養不足
ストレスを感じるだけでなく、栄養不足が原因の可能性もあります。育児や家事で忙しく、ご飯を食べる時間がない。1日1食で終わらせてしまう。決まったものしか食べない。これらが続いてしまうと栄養不足になります。
体に十分な栄養がないと卵巣まで栄養が回らず妊娠するための準備を行うことができません。その結果、生理不順や、無月経につながってしまいます。
妊娠
妊娠している可能性も考えられます。産後すぐは妊娠しづらいと思っている方も多いと思いますが、個人差はあるものの、排卵が行われている可能性もあります。その状態で性交渉をすれば、妊娠する可能性もあります。
妊娠の初期症状がある場合は、妊娠検査薬を使い調べましょう。産後すぐに妊娠を望まない場合は避妊をすることが大切です。
反対に、妊娠したいと考えているのであれば、母乳ではなく、ミルクに変えるなど混合授乳にすることがおすすめです。計画的に卒乳、断乳を進めていきましょう。
生理の再開時期は平均7ヶ月ほど
母乳をあげているか、あげていないかによって個人差はあるものの、7ヶ月ほどで生理が再開します。
生理がこれよりも早くきたとしても悪いことではなく、妊娠する準備ができたというサインです。
一般的に授乳をしていない人なら出産から早くて2〜3カ月ほど、授乳をしている人なら5〜7カ月ほどで生理が来る方が多いようです。
出産後すぐの出血は悪路(おろ)
出産をして、すぐに出血が来ることがあります。これは生理ではなく、悪路の可能性が高いです。
悪路とは、子宮の中に残っていた血液や、傷からの出血、剥がれた内膜などが混ざったものです。出産から1ヶ月くらいまで続きます。初めは赤色ですが、日が経つにつれて、褐色、黄色、白色と変化していきます。
生理再開のサインは通常の生理前と同じ腰痛や腹痛がある
生理再開のサインは、腰痛や腹痛、頭痛や胸の張りなど、今までの生理と同じような症状が出始めます。生理が始まる可能性があるため、ナプキンなどを準備しておきましょう。
生理がなかなかこない場合の受診目安は?
産後1年半〜2年経過しても生理が再開しない場合
産後は女性ホルモンが安定しないため、生理周期が乱れることがほとんどです。
基本的には問題のないことが多いですが、産後1年半〜2年ほど経過をしても生理が始まらない場合は、病気の可能性もあります。子宮筋腫や甲状腺の病気の可能性も考えられるため、なるべく早めに受診しましょう。
完全に母乳育児をやめてから3か月以上経っても生理が再開しない場合
授乳を続けている場合、プロラクチンの働きで、排卵が抑制され、生理がなかなかこない方が多いです。しかし、授乳をやめると、プロラクチンの作用が弱まるため、1ヶ月ほどで元の妊娠前の状態になると言われています。
母乳育児をやめているのに、3が月以上生理がこない場合は、何か異常がある可能性があります。早めに病院に行き、診てもらいましょう。
※参考:「産後の避妊法」
産後の生理不順を改善するには?
ストレスを溜め込まない
産後は生活が一気に変わり、なれないことだらけで自分の時間が取れず、イライラしたり、ストレスを溜め込みやすい時期です。
ストレスはホルモンバランスの乱れに繋がります。
ストレスを溜め込まないためにも、あまり気負いせず、頑張りすぎないことも大切です。また、気の合うママ友や、自分の好きなものを食べるなど、自分なりのストレス発散方法を見つけましょう!
ストレスにはGABAがおすすめ
GABAには副交感神経を優位に働かせ、緊張やストレスを軽減する効果や睡眠の質を高める効果が期待できる成分です。
産後のママにもおすすめの成分で、積極的に摂りたい栄養素の一つです。
GABAの効果を詳しくみるしっかりと睡眠をとる
まずは十分な睡眠時間を確保することが大切です。なかなかまとまった睡眠時間が取れない場合は、赤ちゃんと一緒に少しお昼寝をするなど、仮眠をとることが大事です。
1人で抱え込まず、パートナーを頼るなど、周囲のサポートを得ていきましょう。
食生活を見直し、しっかりと栄養を摂る
家事や育児に忙しく、食事をあまりとることができないというママは多いです。この時期は自分の健康が赤ちゃんの健康に繋がります。母乳を通じて赤ちゃんに栄養がいくことや、自分の体を元に戻すためにもきちんと栄養をとることが大切です。
食事からとることが難しいのであれば、サプリメントで補うのも効果的です。
おすすめはクリルオイルを摂ること
クリルオイルはオメガ3脂肪酸のDHA・EPAが豊富で、女性ホルモンを整える働きがあります。出産後のママはホルモンバランスの乱れから、イライラや、気分の落ち込みが起きやすい時期です。
クリルオイルを積極的に摂り、出産後の健康面を意識してきましょう。
クリルオイルの効果を詳しくみる母乳をあげる回数を減らす
母乳をあげる回数を減らすことも一つの手です。
母乳をあげているとプロラクチンというホルモンの分泌によりどうしても排卵が抑制されてしまいます。
いきなり減らすことは赤ちゃんにとってもストレスなので、少しずつミルクに変えてみることや、離乳食を準備するなど、時期を見て切り替えてみることもおすすめです。
授乳をやめるタイミングはいつ?頑張るママのキレイと元気をサポート
産後のママはホルモンバランスが崩れやすく、家事や育児に大変な時期です。生理周期はちょっとした悩みが原因で乱れてしまうこともあるので、あまり深く考えないことも大切です。
少しでも多くの睡眠を心がけたり、栄養面にも少し気を配ってみるなど、できることから行っていきましょう。
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